おせちを塩分控えめにするには、塩やしょうゆを単純に減らすだけでなく、だし、酢、香味野菜、柑橘類などで味の物足りなさを補うのが基本です。かまぼこや数の子など加工品を減塩タイプに替え、煮汁を煮詰めすぎないことも役立ちます。
おせちを塩分控えめに味付けする基本の方法
だしを濃くして、しょうゆや塩を減らす
昆布、かつお節、干ししいたけなどでだしをしっかり取ると、調味料を減らしても味を感じやすくなります。しょうゆを加える前にだしの風味を確認し、少量ずつ加えて味を整えます。
薄口しょうゆは色が薄くても、濃口しょうゆより塩分が低いとは限りません。種類だけで判断せず、商品の栄養成分表示で食塩相当量を確認してください。
酸味や香りを加える
酢、ゆずやレモンの果汁、ゆずの皮、しょうが、山椒、三つ葉などを使うと、塩分を控えても味が締まります。なますや酢れんこんは、酢の酸味を生かして塩を少なめにできます。
香りの強い調味料は、仕上げに加えると風味を感じやすくなります。ただし、ポン酢やドレッシングにはしょうゆや食塩が含まれることがあるため、使う量と表示を確認しましょう。
甘さだけで味を補わない
砂糖やみりんを増やすと塩味の不足を補える場合がありますが、糖分やカロリーも増えます。甘くするのではなく、だし、酢、香味野菜を組み合わせて調整する方法が向いています。
料理別のおせちの塩分控えめな味付け方法
| 料理 | 味付けの工夫 |
|---|---|
| 煮しめ | だしを多めに使い、しょうゆを少量にする。根菜やしいたけのうま味を生かし、煮汁を煮詰めすぎない。 |
| 紅白なます | 酢、ゆず果汁、ゆずの皮を使い、塩もみの塩を控える。塩もみ後に水気を絞るときは、必要以上に塩を足さない。 |
| 田作り | しょうゆを減らし、炒ったごまや青のり、しょうがなどで風味を加える。たれを絡めすぎない。 |
| 栗きんとん | さつまいもや栗の甘さを生かし、塩を使いすぎない。市販の栗の甘露煮は、汁を切って使う。 |
| 伊達巻 | 手作りでは、だしを加えて調味料を控える。市販品は商品ごとに食塩相当量が異なるため表示を比べる。 |
| 数の子 | 塩抜きの途中で味を確認し、必要以上にしょうゆをかけない。味付け数の子は塩分が多いことがあるため、表示を確認する。 |
| かまぼこ | 食べる量を決め、減塩タイプがあれば栄養成分表示を比較する。しょうゆを添えず、わさびやゆずで風味を加える。 |
市販の材料を使うときの減塩ポイント
おせちの材料には、かまぼこ、味付け数の子、昆布巻き、佃煮など、製造時に塩分を含むものがあります。料理全体のしょうゆを減らしても、加工品を多く使うと塩分が増えることがあるため、購入時に栄養成分表示の「食塩相当量」を確認します。
- 同じ種類の商品で、食塩相当量を比較する
- 「減塩」と表示された商品でも、食べる量を確認する
- 味付け済みの材料に、さらにしょうゆを足さない
- 汁やたれが付いている場合は、必要な量だけ使う
塩抜きできる食材は、表示や商品の説明に従って下処理します。ただし、塩抜きできない加工品もあるため、水にさらせば必ず塩分が大きく減るとは限りません。
味見をしながら調味料を加える手順
塩分を控えたおせちは、調味料を最初から多く入れず、次の順番で味を整えると調整しやすくなります。
- 材料の下処理をして、だしや素材のうま味を確認する。
- 砂糖やみりんなど、料理に必要な甘味を加える。
- 酢、柑橘類、しょうがなど、塩分を含まない風味を加える。
- しょうゆや塩を少量ずつ加え、その都度味見をする。
- 冷めた状態で食べる料理は、冷ましてから味を確認する。
煮物は冷める間に味がなじみます。作った直後に調味料を足しすぎると、冷めたときに濃く感じることがあるため、少し薄い段階で止めて時間を置くのがポイントです。
塩分控えめのおせちで注意したいこと
塩や砂糖を減らしたおせちは、濃い味付けのおせちより保存性が低くなる場合があります。保存食として長く置くのではなく、冷蔵庫で保管し、清潔な箸や容器を使って早めに食べ切ってください。
減塩しょうゆや塩分を含まない調味料を使う場合も、商品の表示を確認しましょう。腎臓病などでカリウムの制限を受けている人は、塩化カリウムを使った減塩調味料が適さないことがあるため、自己判断で置き換えず、医師や管理栄養士に確認してください。
塩分控えめにするコツ
おせちの塩分を控えるときは、だしを効かせる、酸味と香りを使う、加工品の表示を比べる、調味料を最後に少量ずつ加えることがポイントです。特に、かまぼこや味付け数の子などを使う場合は、料理の味付けを薄くして全体で調整すると、無理なく減塩できます。







