おせちは、乳幼児なら何歳からでも一律に食べられるわけではありません。離乳食を始めた生後5〜6か月ごろから、食材を選んで少量なら試せますが、一般的なおせちをそのまま食べさせるのは避けましょう。
特に、1歳未満ははちみつ入りの食品を与えない、餅や豆などの窒息しやすい食品は年齢にかかわらず形状に注意することが大切です。
乳幼児におせちを食べさせる時期の目安
目安は次のとおりです。ただし、年齢だけでなく、離乳食の進み方や、食材を安全にかみつぶせるかで判断してください。
| 時期 | おせちの考え方 |
|---|---|
| 離乳食開始前 | おせちは基本的に与えない |
| 離乳初期〜中期 | 味付けしていない、やわらかくした食材を少量試す程度にする |
| 離乳後期〜完了期 | 塩分や糖分が少なく、十分にやわらかい食材を細かくして少量与える |
| 1歳以降 | 食材を選べば食べられるものが増えるが、餅・豆・ナッツなどは特に注意する |
「1歳になったからすべてのおせちを食べられる」という意味ではありません。おせちは保存性を高めるために、塩分や糖分が多い料理もあり、乳幼児の普段の食事には向かないことがあります。
おせち料理は食材ごとに判断する
おせちを食べさせる場合は、料理名ではなく、入っている食材・味付け・硬さを確認します。
| 料理・食材 | 乳幼児に与えるときの注意 |
|---|---|
| 餅 | のどに詰まりやすいため、乳幼児には与えない |
| 黒豆 | 粒のままでは詰まりやすい。与えるなら皮を除き、つぶして少量にする。甘さにも注意する |
| 栗きんとん | 甘さが強いことがある。なめらかにして少量にし、栗のかたまりを残さない |
| 数の子 | 塩分が多く、硬さもあるため、乳幼児には向きにくい |
| かまぼこ | 塩分が多いことがある。原材料を確認し、食べさせる場合は少量を細かく切る |
| 伊達巻 | 卵を使うため、卵を食べた経験がない子には避ける。甘さと食感を確認し、少量にする |
| 煮しめ | 具材をやわらかく煮て、繊維や皮を取り除き、食べやすい大きさにする。味が濃ければ湯通しや薄める工夫をする |
| 魚・えび・いか | 十分に加熱し、骨や硬い部分を取り除く。初めて食べる食材は少量から試す |
| はちみつ入りの料理 | 1歳未満には与えない。表示に「はちみつ」がなくても、原材料を確認する |
1歳未満のおせちで特に避けたいもの
1歳未満の子どもには、はちみつおよび、はちみつを使った料理を与えないでください。乳児ボツリヌス症を防ぐためです。
また、餅、丸い豆、ナッツ、硬い野菜、弾力のある食品などは、1歳未満に限らず窒息の危険があります。小さく切るだけで安全になるとは限らないため、避けるか、十分につぶして食べやすい状態にします。
おせちの味付けを水で薄めるだけでは、塩分や糖分の量を正確に調整できません。離乳食用に取り分ける場合は、味付け前の具材を使う方法が安全です。
乳幼児に取り分ける手順
おせちを取り分けるなら、家族用に味付けした後ではなく、調理の途中で乳幼児用を分けるのが基本です。
- 使う食材の表示を確認し、はちみつ、ナッツ、酒など、子どもに適さない材料が入っていないか確認する。
- 味付け前の野菜や魚などを、やわらかくなるまで加熱して取り分ける。
- 皮、種、骨、筋、硬い部分を取り除く。
- 月齢やかむ力に合わせて、つぶす、ほぐす、細かく刻むなど形を整える。
- 初めて食べる食材は、少量を子どもの体調がよい日に与える。
- 食べている間はそばで見守り、口に詰め込んだり、急いで飲み込んだりしていないか確認する。
初めて食べる食材を複数のおせち料理で同時に試すと、体調の変化があったときに原因を判断しにくくなります。新しい食材は一度に一種類を少量にすると、確認しやすくなります。
市販のおせちは原材料と表示を確認する
市販のおせちを乳幼児に取り分ける場合は、料理名だけで判断せず、原材料表示を確認してください。はちみつ、ナッツ、卵、乳、小麦、魚介類など、子どもが初めて食べる材料やアレルギーの原因になりやすい材料が含まれていることがあります。
「薄味」「無添加」「子ども向け」と表示されていても、乳幼児が安全に食べられることを意味するとは限りません。味の濃さ、硬さ、食材の大きさ、アレルギー表示を個別に確認しましょう。
食後に症状が出たときの対応
食後にじんましん、唇や顔の腫れ、繰り返す嘔吐、咳、ゼーゼーする呼吸などが見られた場合は、食べさせるのをやめて医療機関へ相談してください。呼吸が苦しそう、顔色が悪い、意識がぼんやりしているなどの症状がある場合は、緊急に対応が必要です。
食べ物を詰まらせた疑いがあるときは、無理に指を入れて取り出そうとせず、咳ができるか、呼吸できるかを確認します。呼吸ができないなど緊急性がある場合は、ただちに救急へ連絡してください。
おせちは「食べられる料理」だけを少量にする
乳幼児がおせちを食べられる時期は、料理によって異なります。離乳食開始後であれば、味付け前のやわらかい食材を少量から試せますが、1歳未満のはちみつ、餅、丸い豆やナッツなどは避けてください。
最初に行うことは、食べさせたい料理の原材料と硬さを確認し、味付け前の安全な具材だけを取り分けることです。







