幼児がおせちで食べられる食材は、やわらかく煮て、薄味にし、食べやすい大きさにしたものです。煮しめの野菜、さつまいも、卵料理などは取り分けやすい一方、もち、数の子、硬い豆、丸ごとの食材は避けるか、年齢に応じた下ごしらえが必要です。
「幼児」は年齢の幅が広いため、1歳前後と3歳以降では食べられる形が異なります。食材そのものだけでなく、硬さ、大きさ、味付け、アレルギーの有無を確認してください。
幼児が食べやすいおせちの食材
| 食材・料理 | 食べさせるときのポイント |
|---|---|
| にんじん、大根、れんこん | やわらかく煮て、繊維を断つように小さく切ります。れんこんは薄切りにすると食べやすくなります。 |
| 里芋、さつまいも | 十分にやわらかくし、つぶすか小さく切ります。口の中でまとまりやすい場合は、水分を少し加えます。 |
| かぼちゃ | 皮や硬い部分を取り除き、やわらかく煮ます。甘みがあるため、砂糖を加えすぎないようにします。 |
| 鶏肉 | 脂や皮を取り除き、中心まで火を通します。繊維を断つようにほぐし、ひと口で食べられる大きさにします。 |
| 白身魚 | 骨と皮を取り除き、十分に加熱してほぐします。味付きの魚は、湯通しして塩分を減らせる場合があります。 |
| 卵料理、伊達巻 | 卵を使える年齢で、アレルギーがない場合に限ります。卵は十分に加熱し、伊達巻は甘さや塩分が控えめな部分を少量にします。 |
| 黒豆 | そのままの粒は避け、皮を取り除いてつぶすか、細かく刻みます。甘い煮汁は控えめにします。 |
| 栗きんとん | 栗を細かくつぶし、なめらかにします。市販品は糖分が多いことがあるため、少量にします。 |
取り分けるときに注意したいおせち料理
大人向けのおせちは、幼児には味が濃かったり、硬かったりすることがあります。取り分ける場合は、完成後に味を薄めるよりも、できれば幼児用を先に取り分けてから大人用の調味料を加えます。
煮しめ
幼児が食べやすい代表的な料理ですが、具材を大きいまま渡してはいけません。箸やフォークで簡単につぶせる程度まで煮て、皮や筋、硬い部分を除いてください。
かまぼこ
かまぼこは弾力があり、塩分も含まれるため、幼児には少量を薄く切って与えます。噛み切りにくそうな場合や、丸飲みしそうな場合は無理に食べさせません。
なます
大根やにんじんが細く切られていても、酢の酸味が強いことがあります。幼児には少量から試し、硬い場合は軽く加熱するなどして食べやすくします。
えび、かに、いくら
甲殻類や魚卵は、アレルギーに注意が必要な食材です。初めて食べる場合を、料理が多く並ぶ正月に設定するのは避け、食べ慣れている食材だけを選びます。火を通していても、アレルギーの心配がある場合は与えないでください。
数の子
数の子は硬く、塩分も多いため、幼児には向きにくい食材です。特に小さい子どもには、無理に食べさせないほうが安全です。
幼児には避けたいおせちの食材
- もち:のどに詰まる危険があるため、幼児には与えません。小さく切っても安全になるとは限りません。
- 硬い豆やナッツ類:硬くて滑りやすく、気道に入りやすいため、粒のまま与えません。
- 丸い食材:黒豆、ミニトマト、ぶどうなどは、丸ごとの形を避け、必要に応じて縦に切る、つぶすなどします。
- 硬い肉や魚:噛み切れないものは避け、やわらかく煮て細かくします。
- 生もの:刺身や生魚は、幼児には無理に与えず、十分に加熱した料理を選びます。
- はちみつ入りの料理:1歳未満の子どもには、はちみつや、はちみつを含む食品を与えません。
豆やナッツ類は、細かく砕けば必ず安全になるわけではありません。砕いたかけらが気道に入る可能性もあるため、年齢や食べる力に応じて避ける判断が必要です。
年齢別のおせちの食べさせ方
1歳前後
やわらかく煮た野菜をつぶしたものや、十分に加熱した卵、魚、鶏肉などを少量から選びます。濃い味付けの料理、弾力のあるかまぼこ、硬い豆、もち、生ものは避けてください。
はちみつは1歳未満には与えられません。1歳を過ぎている場合でも、初めての食品を正月にまとめて試すのではなく、食べ慣れたものを中心にします。
2歳前後
やわらかく煮た煮しめや、つぶしたさつまいも、細かくほぐした魚や肉などを、子どもが自分で噛める大きさにします。食材の形が大きい、硬い、弾力が強い場合は、2歳でもそのまま与えません。
3歳以降
噛む力がついていても、もち、硬い豆、ナッツ、丸ごとの食材は注意が必要です。食べる量を少なめにし、座って落ち着いて食べているかを大人が見守ります。
おせちを幼児用に取り分ける手順
- アレルギーの有無と、これまでに食べたことがある食材かを確認します。
- 味付け前、または薄味の段階で、やわらかい具材を取り分けます。
- 骨、皮、筋、硬い部分を取り除きます。
- 子どもの年齢と噛む力に合わせて、つぶす、ほぐす、細かく切るなどの下ごしらえをします。
- 熱すぎないことを確認し、少量ずつ食べさせます。
- 食べている間は座らせ、口に食べ物を詰め込みすぎていないか見守ります。
初めて食べる食材を試す場合は、体調がよい日の日中に少量から始めます。食後にじんましん、嘔吐、息苦しさなどが見られた場合は、食事を中止し、症状が強いときは救急要請を検討してください。
幼児のおせちは「食べられる料理」より「安全な形」で選ぶ
幼児には、やわらかく煮た野菜、さつまいも、かぼちゃ、十分に加熱した魚や肉、卵料理などを、薄味で少量取り分けるのが基本です。もち、硬い豆やナッツ、数の子、丸ごとの食材は避け、かまぼこや伊達巻なども食べやすさと量を確認してください。
最初に行うことは、おせちの中から食べ慣れていて、やわらかくできる食材だけを選び、子ども用に小さく調理し直すことです。







