おせちは、具材をすべて同時に煮るのではなく、同じ鍋を洗いながら順番に使うと、鍋一つでも作れます。おすすめは、鍋で作る料理を「田作り」「栗きんとん」「煮しめ」に絞り、紅白なますのような火を使わない料理を組み合わせる方法です。
鍋一つで作るおせちの組み合わせ
鍋一つで無理なく作るなら、調理時間や鍋の汚れ方が違う料理を順番に作ります。
| 料理 | 鍋の使い方 | 作る順番 |
|---|---|---|
| 田作り | 鍋で乾煎りして調味する | 1番目 |
| 栗きんとん | さつまいもをゆでてつぶす | 2番目 |
| 煮しめ | 具材をだし汁で煮る | 3番目 |
| 紅白なます | 鍋を使わずに作る | 煮しめと並行 |
鍋を使う料理は、油や調味料で汚れにくい料理から先に作るのがポイントです。煮しめの後に田作りを作ると、鍋に残った煮汁や油分が乾煎りに影響するため、順番を逆にしないようにします。
鍋一つでおせちを作る手順
1. 田作りを作る
最初に田作りを作ります。鍋を乾いた状態にしておくと、煮干しを香ばしく仕上げやすくなります。
- ごまめを鍋に入れ、弱火で乾煎りする
- ポキッと折れる程度になったら、いったん取り出す
- 同じ鍋に、しょうゆ・砂糖・みりんを入れて弱火で煮立てる
- ごまめを戻し入れ、手早く全体をからめる
- クッキングシートなどに広げて冷ます
ごまめは焦げやすいため、強火にしないことが大切です。調味料をからめた後は固まりやすいので、鍋に入れたままにせず、すぐに広げます。
2. 栗きんとんを作る
田作りを取り出したら鍋を洗い、次に栗きんとんを作ります。さつまいもをやわらかくゆでてつぶし、栗の甘露煮のシロップで甘さを調整します。
- さつまいもの皮を厚めにむき、輪切りまたは小さめに切る
- 鍋に入れ、かぶる程度の水でやわらかくなるまでゆでる
- 湯を切り、熱いうちにつぶす
- 栗の甘露煮のシロップを加え、弱火で練る
- 好みのかたさになったら、栗を加えて混ぜる
さつまいもの量が多い場合は、鍋の中でつぶしにくいことがあります。その場合は、鍋の中で木べらなどを使って粗くつぶし、なめらかにしたいときだけ別のボウルへ移します。
栗きんとんは冷めると少しかたくなるため、鍋の中では「少しやわらかい」と感じる程度で火を止めます。
3. 煮しめを作る
最後に、鍋を洗って煮しめを作ります。具材はすべて同じ鍋で煮られますが、火の通りにくい材料を先に入れると仕上がりがそろいます。
材料の一例は次のとおりです。
- 鶏もも肉
- れんこん
- にんじん
- ごぼう
- こんにゃく
- しいたけ
- 里芋
作り方は次の順番です。
- 野菜を食べやすい大きさに切り、こんにゃくは下ゆでする。
- 鍋に油を少量入れ、鶏肉を炒める。
- ごぼう、れんこん、にんじん、こんにゃくなどを加えて炒める。
- だし汁、しょうゆ、みりん、砂糖などを加える。
- 煮立ったら弱火にし、落としぶたをして具材がやわらかくなるまで煮る。
- 火を止め、煮汁につけたまま冷まして味を含ませる。
里芋が煮崩れしやすい場合は、煮しめの途中で加えるか、別に下ゆでして最後に加えます。具材を大きく切ると見栄えはよくなりますが、火が通るまで時間がかかるため、同じくらいの大きさにそろえると作りやすくなります。
鍋を使わない料理を組み合わせる
すべての料理を鍋で作ろうとせず、火を使わない料理を加えると、鍋一つでも品数を増やせます。
紅白なます
大根とにんじんを細切りにし、塩をまぶしてしばらく置きます。水気を絞った後、酢・砂糖・塩を合わせた甘酢で和えれば完成です。
水分が残ると味が薄くなりやすいため、塩をなじませた後は、手でしっかり水気を絞ります。ゆずの皮を少量加えると、香りをつけられます。
かまぼこ・伊達巻・黒豆
かまぼこは切るだけ、伊達巻や黒豆は市販品を盛り付けるだけでも、おせちの品数を整えられます。市販品を使う場合も、開封後は商品の表示に従って保存し、盛り付け用の箸を分けると衛生管理がしやすくなります。
鍋一つで作るときのタイムスケジュール
一度にすべて作るのではなく、料理が冷める時間も使うと効率よく進められます。
- 大根、にんじん、煮しめの具材を切る。
- 田作りを作り、冷ましておく。
- 鍋を洗い、さつまいもをゆでて栗きんとんを作る。
- 鍋を洗い、煮しめを作る。
- 煮しめを冷ましている間に、紅白なますを作る。
- 料理を保存容器に分け、食べる直前に盛り付ける。
煮しめと紅白なますは、粗熱が取れてから冷蔵庫に入れます。熱い料理を密閉容器に入れてすぐ保存すると、容器内に水滴がつきやすくなります。
鍋一つで作る場合の注意点
鍋一つとは、同じ鍋を料理ごとに使い回す方法であり、すべての料理を一つの鍋で同時に作る方法ではありません。料理ごとに鍋を洗い、味やにおいが移らないようにします。
- 田作りの後は、鍋に残った砂糖や油を洗い流す
- 栗きんとんの後は、鍋底に残ったさつまいもを落とす
- 煮しめの具材は、火の通りにくいものから鍋に入れる
- 料理は十分に冷ましてから冷蔵保存する
- 保存期間は料理の種類、材料、温度によって変わるため、長く室温に置かない
特に、煮しめは水分が多く、室温で長時間保存しないことが重要です。作る量を食べる人数に合わせ、保存容器を清潔にして冷蔵庫で管理します。
鍋一つのおせちは「煮しめを中心に、作る品数を絞る」と作りやすい
おせちを鍋一つで作るなら、田作り、栗きんとん、煮しめを順番に作り、紅白なますやかまぼこを組み合わせる方法が適しています。
最初に田作り、次に栗きんとん、最後に煮しめを作ると、鍋の汚れを減らしながら進められます。重箱いっぱいの品数を無理に手作りせず、市販品も取り入れると、鍋一つでも負担を抑えておせちを用意できます。







