おせちの煮物を失敗しないための作り方とコツは?

おせちの煮物を失敗しないための作り方とコツは?

おせちの煮物を失敗しないコツは、具材を同じ大きさにそろえ、火の通りにくいものから煮ることです。調味料は最初から濃くせず、砂糖やみりんで煮含めてからしょうゆを加えると、味が入りやすくなります。煮崩れや味の濃さを防ぐため、強火で煮立て続けず、煮上がった後に煮汁の中で冷ましましょう。

おせちの煮物を失敗しにくくする基本の作り方

ここでは、れんこん、ごぼう、にんじん、里いも、こんにゃく、鶏肉などを使う「筑前煮」を例に説明します。具材は家庭にあるものへ置き換えられますが、火の通りやすさに合わせて鍋に入れる順番を変えることが大切です。

材料の目安

  • 鶏もも肉:1枚
  • れんこん:150g
  • ごぼう:1本
  • にんじん:1本
  • 里いも:4〜6個
  • こんにゃく:1枚
  • だし汁:400〜500ml
  • 砂糖:大さじ1〜2
  • みりん:大さじ2
  • 酒:大さじ2
  • しょうゆ:大さじ3前後
  • サラダ油:少量

分量は具材の量や鍋の大きさで変わるため、しょうゆは最初から全量入れず、味を見ながら加えてください。おせち用に濃いめの味にしたい場合でも、煮詰まると味が濃くなるため、仕上がりを想定して調整します。

失敗しにくい手順

  1. 具材の大きさをそろえる。根菜は一口大に切り、鶏肉も同じくらいの大きさにします。大きさがばらばらだと、小さい具材だけが煮崩れたり、大きい具材に火が通らなかったりします。
  2. 下処理をする。れんこんとごぼうは切った後に水へ短時間さらし、里いもはぬめりが気になる場合に下ゆでします。こんにゃくは食べやすく切り、下ゆでまたは乾煎りして水分とにおいを取り除きます。
  3. 鶏肉を焼く。鍋に油を入れ、鶏肉の表面を軽く焼きます。完全に火を通す必要はありませんが、焼き色をつけると香ばしさが出ます。
  4. 火の通りにくい具材から加える。ごぼう、れんこん、にんじん、里いも、こんにゃくなどを加えて軽く炒めます。
  5. だし汁、酒、砂糖、みりんを加える。煮立ったら表面に出るアクを取り、落としぶたをして弱めの中火で煮ます。
  6. 具材が柔らかくなってきたら、しょうゆを加える。しょうゆを数回に分けて加えると、濃くなりすぎるのを防げます。
  7. 煮汁が少し残る状態で火を止める。完全に煮汁がなくなるまで煮詰めると、冷めた後に味が濃くなりすぎたり、焦げたりしやすくなります。
  8. 鍋の中で冷ます。煮物は冷める過程で味がなじみます。粗熱が取れたら保存容器へ移し、十分に冷ましてから冷蔵庫へ入れます。

煮物の味が濃すぎる・薄いときの直し方

味が濃すぎる場合は、煮汁を少し取り出し、だし汁または湯を加えて薄めます。具材を煮汁から一度取り出してから煮汁だけを調整すると、具材が煮崩れしにくくなります。

味が薄い場合は、しょうゆを一度に足さず、少量ずつ加えて短時間煮ます。火を止めて冷ますと味が入るため、熱い状態で「薄い」と判断して調味料を足しすぎないことがポイントです。

煮崩れと煮え残りを防ぐコツ

具材を何度も混ぜない

煮ている途中に菜箸でかき混ぜると、里いもやれんこんの角が崩れやすくなります。味を均一にしたい場合は、鍋を持って静かにゆするか、落としぶたをしたまま煮汁を全体に回します。

強火で煮続けない

強火のまま煮ると、表面だけが煮崩れたり、煮汁がなくなって焦げたりします。沸騰した後は、具材が静かに動く程度の弱めの火加減にします。

具材を詰め込みすぎない

鍋に具材を詰め込みすぎると、煮汁が全体に回らず、煮え方に差が出ます。具材が重なりすぎない鍋を使い、必要なら大きめの鍋で作りましょう。

切り方と下ゆでをそろえる

大きさの違う具材を同じ鍋で煮る場合は、火の通りにくいものを小さめに切るか、先に下ゆでします。里いもや大根のように煮崩れしやすい具材は、柔らかくなりすぎる前に火を止めます。

おせち用にきれいに仕上げるポイント

おせちは冷めた状態で食べることが多いため、普段の煮物よりも「煮汁を少し残して冷ます」ことが向いています。盛り付ける前に煮汁を軽く切り、形の崩れていない具材を表側に並べると、見た目が整います。

  • れんこんは輪切りや花形にして、厚さをそろえる
  • にんじんは梅型などに抜く場合も、厚さをそろえる
  • こんにゃくは手綱形にすると煮汁が絡みやすい
  • 具材は煮汁から出たままにせず、冷ますときは煮汁に浸す
  • 盛り付ける直前に、崩れた具材や煮汁の量を確認する

前日に作るときの保存と詰め方

おせちの煮物は前日に作って味をなじませる方法が向いています。ただし、粗熱が取れたら清潔な保存容器に移し、冷蔵庫で保存してください。室温に長時間置いたままにせず、食べる分だけ取り分けると扱いやすくなります。

重箱に詰めるときは、煮物の汁気を軽く切ります。汁が多いままだと、ほかの料理に味や色が移ったり、重箱の中で具材が動いたりしやすくなります。保存期間や取り扱いは、使った具材、調理環境、冷蔵庫の状態によって変わるため、においや見た目に異変があるものは食べないでください。

おせちの煮物でよくある失敗と対処法

失敗 主な原因 対処法
味が濃い しょうゆを最初から多く入れた、煮詰めすぎた 煮汁をだし汁や湯で薄め、具材と分けて調整する
味が薄い 調味料が少ない、煮汁が具材に十分なじんでいない 少量のしょうゆを加えて煮た後、冷まして味を見る
具材が硬い 具材が大きい、火が弱すぎる、煮る時間が短い 煮汁を足して、硬い具材だけを追加で煮る
具材が崩れる 煮すぎた、強火で煮た、何度も混ぜた 混ぜずに鍋をゆすり、具材が柔らかくなったら早めに火を止める
焦げた 煮汁が少ないまま加熱を続けた 焦げを混ぜ込まず、焦げていない部分だけを別の鍋へ移す

特に失敗しやすいのは、味を早くしみ込ませようとして調味料を増やし、さらに長く煮込むことです。煮物は、煮ている時間だけでなく、火を止めて冷ます時間にも味がなじむと考えると、濃くなりすぎるのを防げます。

おせちの煮物は、具材の大きさをそろえ、火の通りにくいものから煮、調味料を段階的に加えると失敗しにくくなります。最後は煮汁を少し残して火を止め、鍋の中で冷ましてから味と硬さを確認するのが基本です。